「べき思考」の人の共通点

「べき思考」は認知のクセの1つです。
誰にも認知のクセはありますので、「べき思考」も程度の差はあっても多くの人が持っているクセです。

認知のクセが強くなると、生きづらさにつながります。
「べき思考」も適度であれば、自分に与えられた役割を果たそうとしたり、ルールを守ろうとしたり、”しっかりしている””きっちりしている”と評価されることも多いのではないでしょうか。

「べき思考」が強い人は、〇〇すべきなんだと思ったり、こうしなくちゃいけないのにできない自分は情けないと思ったり…
飽くなき向上心があり、終わりがありません。
これができたと思っても次はこれをやらなくちゃ、これが終わっても、これもやらないと、あれもやらないとと思ってしまうのです。
第三者から見ると、なぜそこまでがんばらなくちゃいけないと思うのだろうか、そんなにがんばらなくてもと思いますが、当人は飽くなき向上心に苦しめられているのです。

その結果、自分を責めて、責めて、自分を責め疲れてしまうのです。
「わたしはだめだ~」と自分を責めることに疲れていまい、結果として動けず、動けないことで自己嫌悪に陥り、自己肯定感が下がるのです。

原因は親に厳しく育てられたこと

「べき思考」が強い人に多く共通しているのは、”親に厳しく育てられた”ことです。

では、なぜ親に厳しく育てられると「べき思考」が強くなるのでしょうか?

生まれたばかりの赤ちゃんに思考のクセはありません。
自分の感覚にすなおに反応し、表現しているだけです。
さまざまなできごとを経験し、成長とともに自分を取り巻く世界がどんな世界なのか、どのように感じたことを表現すればいいのかなどを学んでいきます。

この学ぶ段階で、一番影響を与えるのは 一般的には”親”です。
一定の年齢になるまで、子どもは親(養育者)がいなければ生きていくことはできません。
子どもは生きていくためには、どんな行動をすればいいのか、どんな表情をすればいいのか、親の反応から学んでいきます。

同時に、親が世界とどのようにかかわっているのかを観察し、そのやり方を学んでいきます。
自分への接し方を見て、他者への接し方を学んでいきます。

親に厳しく育てられるというのは、どういう状況を表しているのでしょうか。

「〇〇しなさい」「〇〇してはいけない」「〇〇すべき」「〇〇すべきではない」
このような言葉をずっと投げかけられて育っているのではないでしょうか。

子どもは親の言動や表情を見て、世界の捉え方や表現方法などを学んでいきますので、このような言葉をずっと投げかけられた場合、「〇〇しなくちゃいけない」「〇〇してはいけない」「〇〇すべき」「〇〇すべきではない」という思考が強くなっていくのです。

「まぁ、いっか」と声に出して言ってみる

「べき思考」が強くて生きづらさを感じているのであれば、まずは「べき思考」に陥っていることに気づき、「まぁ、いっか」と声に出して言ってみましょう

頭の中で思うだけでなく、声に出していうことがポイントです。
声に出す、自分の声を耳で聞く、頭の中に入ってくる…いろいろな感覚を使うと、その考えが定着しやすくなりますので、声に出すのがお勧めです。

「べき思考」に陥っていることに気づくためにはマインドフルネスの実践をお勧めします。
マインドフルネスの実践に関しては、別のブログでご紹介していこうと思っています。

親に厳しく育てられた人は「べき思考」が強くなるだけでなく、さまざまな生きづらさを抱えていることがあります。
親に厳しく育てられた経験があり、さまざまな生きづらさを感じている方は、カウンセラーやコーチに相談してはいかがでしょうか。

わたしのコーチングを受けてみたい方は…